昨今、とても生きづらくなっているのを感じます。
2017年2018年の精神疾患の傷病手当支払い件数は、医療職が1位になっていました、2位は介護職でした。衝撃的でしたが、周囲を見れば納得できる状態でした。ですが医療だけがダントツだったわけではなく、どの業種も精神疾患が異常に増えています。医療は国家資格であり、社会の中心的職業です。健康を守るはずの医療職がこういう状態であれば、社会がその影響を受けてしまうのも当然だろうと思います。
医療は学習面において遅れていると思います。情報化社会になって、一般的にはもっと心のことを学んだり、より良い生き方について多様な考え方を持つようになっています。しかしながら医療はどうしても箱の中であって、その中の正しさに従い判断してしまうため、盲目的で次元が低い状態です。とくに「治る・治らない」「効く・効かない」「生きる・死ぬ」など強い二元論が基本になっており、人間関係の争いごとが絶えないという現状があります。私たちはどのように改善すればいいのでしょうか?
たとえば、目の前の人に対して自分がAだと思うとき、それは記憶が関連しています。人間は常に記憶を参照してAだBだと意味づけせずにいられない仕組が脳内にあります。それが事実であることを確認することなく、自分の思い込みを事実だと信じ込むことによって負のループが形成されていくのです。つまり自分自身の物事の見方を、いったん疑ってみること。事実とは何か?現実とは何か?自分の判断は本当に正しいのだろうか?と、いったん立ち止まって考える力が必要なのではないでしょうか?
どんなに優れた医療技術を持っていても、心身の状態が安定していなければ、私たちは大したパフォーマンスを発揮できません。ということは、ほとんどの現場で後回しにされている職場の人間関係がもっと大切なのではないでしょうか?心身が病んでしまえば仕事どころではなくなってしまうのだから。看取り対話師研修では、職場で起こる人間関係の問題をスルーせず、立ち止まって考察するようにしています。どこに問題があり、何をどう改善すべきなのか、一段ずつ階段を上がっていきましょう。
この記事を書いた人
看取り対話師協会主宰
一般社団法人日本ナースオーブ
代表理事/せのようこ
看護師経験30年
認知科学・コミュニケーションの講師を15年務める。より良いお看取りを日本に広めるため、経験10年以上の看護師チームで保険外訪問看護サービスを開始。
代表よりご挨拶
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